1999年6月20日(日) パリ散策
梅雨でじめじめした日本を飛び出し、フランスはさぞいい季節だろうと思いきや、いきなり
天気が悪い。運が悪いと思いつつ、それでもまずはパリ散策へ。それにしても何ということだ。
街中が日本で云う「街並み保存地区」ではないか。どこもかしこも伝統的な建造物を使っている
ことに素直に驚いた。もし日本に地震がなくてもここまでなるだろうか。最初の訪問地は
国立自然史博物館。先輩の大オススメというので行ってみたが、うーん、声が出ない。
建物の外観は
本当に古びた伝統建築。しかし一歩中に入るとその空間の演出、お洒落さ、資料の抱負さに完全に
やられた。何だこれは?という感じ。しかも展示一つ一つの照明のあて方などよく考えられている。

特に水族展示は、あんなに奇麗なのは初めてみた。日本のは何となく寂しいというか暗いのだが、
あれはお洒落だ。ボランティアの世話も行き届いているし、館内にカフェがあるのもあれなら
納得(とかく日本では博物館内に熱気や水気を入れるのを嫌うのだが、あれなら欲しい)。しかも
ちょうど開館5周年記念で、タダだったのがラッキー。本当なら40フラン(約800円)かかるそうだ。
相場が30フランくらいだから、少し高めか。それでも大満足である。
次いで楽しみにしていた現代美術の拠点、ポンピドゥ・センターに行くが、何と閉まっているではないか!
あれれ、工事はもう終わったと云っていたのに先輩の嘘つき!でも工事中
の壁紙が額縁に「?」など如何にもっぽくて楽しい。目の前の広場にはフレディ・マーキュリーみたいな
ヒゲの大道芸人が鎖に縛られて何か叫んでいて、
無茶苦茶怪しい雰囲気。突然「オー、ジャポネ!」とこっちを見るから
観衆が皆こっちを注目して逃げた逃げた(先輩には「一人だけ逃げて」と怒られた)。センターが
閉まっていたのは残念だったけど、芸人がこうして市民を楽しませてくれたりして、文化施設がハコモノで
終わってない証拠だなーと感心してしまった。
それからセーヌ川を船で下ってエッフェル塔へ。この時点で
小雨が降ってきてかなり寒くなってきた。下から見るだけだろうなと思って近づくと、エレベータ
のような乗り物が塔の足に沿って斜めにグーンと登っていくのが見えた。やばい、と思って先輩の
顔を見ると目がランランと輝いている。先輩は乗り物フリークなのだ。
やむなく小雨の中を行列に並ぶ羽目になり、思いもよらず塔に登ったが、上もすごい人込みでしかも行列。
寒いよーと凍えながら降りてきた。でも天気がよかったら本当に眺めはいいだろうな。東京タワーとそっくりだと
思ったら、東京がこれを真似したらしい。うーむ、そうなのか。その後一端ホテルに帰り、先輩の
友人でフランスにお菓子修行に来られている方とお会いして美味しいディナーを食べた。美味し
かった。けど外食の物価は高い。東京と同じくらいだ。これは早いうちにパリを抜けねばと思い
つつ、ワインを飲んだ(次いつ口に入るか分からないし←情けない)。とても楽しい一日だった。